24.09.05
9月に入り、暑さも少し和らいできましたが、芸工大は2年に一度行う「山形ビエンナーレ」の会期がスタートして、ますます熱気を帯びています。
ということで今回の記事では、高校生の皆さんにもぜひおすすめしたい、「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2024」についてご紹介します?
「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ(以下、山形ビエンナーレと略)」は、芸工大が主催し、2014年から隔年(2年に一度)開催している芸術祭です。山形の豊かな自然や文化を背景としたアート作品が展示されるほか、来場者とアーティストが一緒に作品を作り上げる参加型のプログラムがたくさんあることも特徴です。
芸工大の学生には、地域におけるプロジェクトの作り方を学ぶ講義として開講しています(=単位が取れる)。講義を通してビエンナーレへの理解を深めつつ、会期中はスタッフとしてイベントのサポートも体験できます。
第6回となる今回は、「いのちをうたう」をテーマに、9月1日から16日まで、芸工大キャンパスと蔵王温泉街を会場に開催します。
蔵王温泉は、雄大な蔵王連峰の中腹にある温泉地です。標高880メートルの高地にあり、国内有数のスキー場があることでも知られています。強酸性の硫黄泉が特徴で、古くから人々に親しまれてきました。温泉街には硫黄の香りが漂い、どこか懐かしい風景が広がっています。
芸工大からは車で約20分と、意外にアクセスしやすい距離です。
「いのちをうたう」というテーマは、歌人?斎藤茂吉が愛した蔵王の自然と、そこに息づく生命の力強さを表現しています。茂吉の歌が自然への深い愛情と観察眼に裏打ちされていたように、今回のビエンナーレでも、アーティストたちがそれぞれの視点から「いのち」と「うた」を捉え、多様な表現を通して、観る人に新たな意味を問いかけます。
プログラムがたくさんあって、何に参加したらいいか迷ってしまう……そんな皆さんに、入試課的ここから見たら、の3選をご紹介しましょう。
2024年9月1日(日)?16日(月?祝)10:00-17:00 会場:山形市蔵王体育館
4名のアーティストによる作品展です。それぞれの作品が関係し合いながらひとつの空間が形作られています。
2024年9月7日(土)、9月8日(日)10:00-16:00 会場:鴫の谷地沼
豊かな森林に囲まれた自然湖のほとりで行われる、陶器の展示即売会です。注目の若手~中堅の工芸?クラフト作家、芸工大の在学生?卒業生の作品を購入できます。
2024年9月1日(日)?16日(月?祝)10:00-17:00 会場:東北芸術工科大学 本館7F THE TOP
本館7Fを会場に行う「現代山形考」の展覧会です。現代山形考は、山形の歴史や文化を現代アートの作品と組み合わせて展示し、新たな視点から「山形らしさ」を探求するプロジェクト。今回は蔵王の多様な姿をテーマに、歴史や文化を深く掘り下げる内容となっています。
こうしたプログラムを通して、アートが社会や地域とどのように結びつき、社会的な価値を生み出すのかを体感してもらえるはず。そして、皆さん自身がアートを学び、どのように社会で生かせるかを考えるきっかけになればと思います。
また、参加アーティストのなかには、芸工大の教員もいます。教員たちの作品やプログラムを通して、あるいは会場で直接話を聞いて、アートへの情熱を感じてもらうことができます。オープンキャンパスなどとはまた違った、アーティストである教員たちを見てもらえるはずです。
と、芸工大に興味を持ってくれている高校生の皆さんなら、きっと楽しんでもらえる内容になっています。
会期:2024年9月1日(日)?16日(月?祝)10:00-17:00
会場:東北芸術工科大学、蔵王温泉
テーマ:いのちをうたう
公式サイト:https://biennale.tuad.ac.jp/
主催:東北芸術工科大学
会期中の土日祝には、芸工大~蔵王温泉間の無料送迎バスも運行します。詳しくはこちらをご参照ください。
ということで、今回は山形ビエンナーレをご紹介しました。
この機会に蔵王という特別な場所へ、ぜひアートを体験しに来てみてください。